この世には絶対も一択もない

www.soccerdigestweb.com

 自身も20歳でシュツットガルトに籍を移した酒井は、「基本的には絶対に行った方がいいの一択」と回答。こう続けている。

(中略)

 現在32歳の元日本代表DFは「どこに行ってもその言葉に順応して、環境に順応して、そこで試合に出られるように頑張らないと。よっぽど怪我して何もできなかったならいいけど、コンディションも整ってるのに試合に出られなかったとか、帰ってきて、ダメだったみたいな感じの話を聞くと、いやいやいや、それは海外に行くことが悪いんじゃなくて、そいつがダメだっただけだと」と意見した。

随分と語っちゃうものだなあ。

成功したと自負する人間には気付けないかもしれないが、そういう成功譚は、本人の努力や才能を前提とした「たまたま」である可能性が高い。人によって向き不向きは確実にあり、さらに向いていたとしても、タイミングや巡り合わせによって起きる不運もある。それらを克服できなかったことを「そいつがダメだった」で片付けちゃう乱暴さ。

所詮人間は自分の経験から語るしかなく、選ばなかったifの結果がどうだったかなんて誰にも分からない。ましてや同じことが他人にとって良いかどうかなんて、更に分からない。控えめに言っても確率の問題であり、絶対に「一択」なんかではない。

大事なのは、自分で決めて、自分で背負うこと。そこで他人が正解不正解を言う権利なんて微塵もないよ。