PK戦対策は価値が高い

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FIFAワールドカップを戦う代表チームでPK戦の練習・準備は必要に決まってる。というか、カタール大会のチームがほとんど準備していなかったことに驚いた。サッカー日本代表がベスト8を目指すならPK戦のスキルが必須項目なのは明らかで、代表チームはサッカー経験者にありがちな思考停止(PKは運、PKで負けたらしょうがない、PKはサッカーではない、など)に陥っていると思われる。上記の引用記事にしても、エピソードを羅列したものの、準備すべきか「悩ましい」などと結論を濁して提言がない。

世の中には重要度と解決方法が不釣り合いなものがいくつかあって、日常ではじゃんけん、サッカーではPKがある。このような不釣り合いは対策することで大きな利益が得られる。じゃんけんは、統計データ・動体視力・瞬発力・フォームで決するゲームで、対策すれば強くなるのだが、ほとんどの人が運で片付ける。(なので、狙い目なスキルである。) PKはサッカーそのものではないが、サッカーを使った別の競技であり、これも運ではなく、純粋に技術であり勝負である。

何かの真剣なゲームプレイヤーであれば、すべての要素を合理的に分析・対策するのが当たり前で、分析・対策こそが勝負そのものなのだが、サッカー日本代表村とその周辺では古いスポーツ世界特有のそれができない空気があるのかもしれない。同じサッカーでも、高校サッカーでは真摯にPKを突き詰めている。(似たような議論としてロングスローもあるが、長くなるのでここでは書かない)

サッカー日本代表は、FIFAワールドカップを攻略するにあたり、サッカーを客観的に俯瞰できる人材・チームをサッカー外から登用した方がよいのではないか。例えば、選手の食事を素人やサッカー関係者が準備したりしないだろう。それは食事の重要度・専門性がすでに共通認識としてあるからで、今一度サッカー日本代表村は自分たちがサッカーを一番理解できているという思い込みを捨て、オールチームであらゆる可能性を追求すべきと思う。